スタッフコラム

【大阪・関西万博】法人が入場券を購入した場合の税務(法人税・消費税)

皆さん、こんにちは!

 

盛り上がりを見せる「大阪・ 関西万博」ですが、皆さんは行かれましたか?日本で開催する国際博覧会の入場券の購入費用等については、一般的な場合と比べて税務上の取扱いが異なる部分があります。これは、現在開催中の「大阪・ 関西万博」においても同様です。国税庁の質疑応答事例を参考に解説していきます。

 

【法人税の取扱い】

〈取引先等へ渡す目的で購入した場合〉

法人が万博の入場券を購入し、これを販売促進等の目的で、その入場券のみを取引先等へ渡す場合には、税務上この入場券の購入費用は、「交際費等ではなく販売促進費等(=損金)」として処理します。

 

「公益を目的とする博覧会の入場券を法人が購入して、取引先等に配布することは、法人が入場券の購入という形で博覧会に参加、貢献しているとの法人のイメージを与えることを意図しているものであって、法人のイメージの向上という販売促進の一環と考えられる。 したがって、支出の目的が事業関係者等との間の親睦の度を密にして取引関係の円滑な進行を図ることにあるとはいえない。」※国税庁質疑応答事例より

 

〈従業員の福利厚生目的で購入した場合〉

従業員の慰安会やレクリエーション等を目的とした万博の入場券の購入費用、および通常要する交通費や宿泊費等については、その従業員の家族分も含めて「福利厚生費」として処理します。

 

「従業員の家族を併せて参加させることは、従業員に対する慰安の効果をより大きくするために通常行われているものと考えられるので、当該家族のために支出する費用を含めて福利厚生費として取り扱う。」※国税庁質疑応答事例より

 

〈実務上の注意点〉

① 全従業員を対象とするなど、通常の福利厚生費として認められる前提を具備していること。(特定の者を対象とする等は、福利厚生費として認められません。)

② 入場券代だけでなく、通常要する交通費や宿泊費等も含めてOK。(取引先等とは異なります。)

③ 従業員の家族分も含めてOK。(通常は、家族分は福利厚生費として認められません。)

④ 入場券は、従業員または、その家族が使用することを条件に交付するため、転売や他人に譲渡することを禁止し、従業員が実際に使用したことについては事後的に報告させること。

 

【消費税の取扱い】

〈基本的な取扱い〉

「大阪・関西万博」の入場券は消費税法上「物品切手等」に該当し、物品切手等の発行は「不課税」とされているため、購入段階において「課税仕入れ」とすることはできません。実際に役務または物品の引換給付を受けた時に、はじめてその引換給付を受けた事業者の「課税仕入れ」となります。

 

〈取引先等へ渡す目的で購入した場合〉

購入した法人において使用されないため、入場券の購入費用に係る消費税について「仕入税額控除」の適用を受けることはできません。

 

〈従業員の福利厚生目的で購入した場合〉

購入した時点および従業員等へ交付した時点では「課税仕入れ」にはなりません。従業員等が実際に使用した段階で「課税仕入れとして仕入税額控除」の適用を受けることができます。(入場券に係るインボイスの保存、従業員等からの事後的報告などの対応が必要です。)

 

以上、税理士法人カオスでは、初回面談(1時間)につきましては税務相談料が「無料」になっておりますので、経験豊富な弊社へ是非お気軽にご相談ください。よろしくお願い申し上げます。

 

〈出典〉国税庁ホームページ

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/20/03.htm